状態を確認したうえで風味が強すぎると感じる場合は、量、温度、付け合わせを調整します。香りを完全に消そうとするより、少量のチーズにパンや野菜を組み合わせて、味のバランスを探すと楽しみやすくなります。
食べる分だけ温度をなじませて表皮を扱う
冷えたチーズは硬く、口当たりや香りを感じにくい場合があります。食べる直前に少量を取り分け、冷たさが少し和らいだ状態で試すと、食感の違いが分かります。温度が上がると香りが強く感じられることもあり、必ず匂いが穏やかになるとは限りません。
室温に置く時間を一律に決める必要はありません。室内の暑さやチーズの大きさを考慮し、長く放置しないでください。直射日光や熱源の近くを避け、食べる予定のない残りは冷蔵庫に戻します。
表皮が食べられるかは商品説明を確認します。ワックスなどの外装は取り除き、食用の表皮でも風味が苦手なら中心部から少量ずつ味わいます。柔らかいウォッシュタイプは清潔なスプーンですくうと、形を崩さず取り分けやすくなります。乾燥した縁を外す場合も、異常なカビや変質がないことが前提です。
パン・ナッツ・ドライフルーツを添える
パンやプレーンなクラッカーは、チーズの塩味や香りを受け止める付け合わせになります。最初はパンに薄く塗る程度から試し、物足りなければ増やしましょう。決まった黄金比率はなく、パンの塩分やチーズの風味に合わせて調整できます。
くるみなどのナッツは香ばしさと歯ごたえを加え、レーズンや干しいちじくは甘味を添えます。青カビチーズには甘い付け合わせを少量加えると、塩味との違いを楽しめます。甘味を足してもチーズ自体の塩分が減るわけではないので、食べる量は付け合わせも含めて調整してください。
いろいろな食材を一度に加えると、どの組み合わせが好みに合うか分かりにくくなります。まずはパンだけ、次にナッツというように、少しずつ試すと香りと食感の違いを比べやすくなります。
少量から作るクリーミーなチーズパスタ
青カビタイプや柔らかいウォッシュタイプは、牛乳や生クリームに溶かしてソースにできます。チーズの量を控えめにすると、風味が全体に広がり、そのまま食べるときとは違う口当たりになります。加熱で香りが立つこともあるため、匂いが必ず消える料理ではありません。
- 小鍋やフライパンに牛乳または生クリームを入れ、弱火で温めます。
- 小さく切ったチーズを少量ずつ加え、焦げないように混ぜます。
- ゆでたパスタを合わせ、ソースが濃ければゆで汁で調整します。
- 味を確認してから必要な調味料を加え、好みで黒こしょうやくるみを添えます。
チーズには塩分があるため、塩は初めから多く入れず、最後に調整します。きのこを合わせると具材の食感を加えられます。ベーコンなど塩味のある具を使う場合は、チーズの量を控えめにして味が濃くなりすぎないようにしましょう。
トーストやグラタンに香ばしさを加える
トーストは、パンにチーズを薄く広げ、焼き具合を見ながら加熱します。香りの強いチーズだけでは濃く感じる場合は、穏やかな風味のチーズと組み合わせる方法もあります。溶け方や焦げやすさは製品によって違うため、焼き色だけを頼りにせず、器具の説明に沿って調理してください。
グラタンなら、火を通したじゃがいもやきのこを耐熱皿に入れ、ホワイトソースと少量のチーズを重ねて焼きます。仕上げの香り付けとして使えば、一皿に多くのチーズを入れなくても風味を感じられます。調理前の保存状態に不安があるものは使わないでください。
ワインやシェリー酒との組み合わせを試す
ペアリングは、チーズの香りだけでなく塩味、酸味、食感と、飲み物の甘味や香りを比べて考えます。強いチーズには必ず重い赤ワインという決まりはありません。香りのある白ワインやビールを合わせる方法もあり、好みに応じて少量ずつ試せます。
青カビタイプの塩味には、甘口ワインやデザートワインの甘味を組み合わせる楽しみ方があります。ウォッシュタイプには果実味や香りのある飲み物を合わせ、山羊乳のチーズには酸味のある飲み物を合わせるなど、チーズと飲み物のどちらかが強すぎない組み合わせを探しましょう。
シェリー酒にも味わいの違いがあります。アモンティリャードやオロロソはナッツを思わせる香りを持つものがあり、熟成したチーズとの香りの重なりを楽しめます。甘味の強いペドロ・ヒメネスは、青カビチーズの塩味と合わせる選択肢になります。辛口と甘口では印象が大きく変わるので、名称だけでなく味の説明も確認してください。
組み合わせによって変わるのは味や香りの感じ方です。酒がチーズの脂質を分解したり、異常な匂いのあるチーズを安全にしたりするわけではありません。お酒を使わず、パンや果物、好みの飲み物で自分に合う組み合わせを探すこともできます。